映画を観ましたよ記録第3弾。

今回は『回転』です。

 

タイトル以外の情報は全く無い状態での視聴です。

どんなお話なのかなあと、まずは想像。

 

「回転」のホラー……

あれか。

「これからクイズを出題する。制限時間内に解答できなかったら、君が座っている椅子が上下左右に回転しまくるぞ。ヒッヒッヒッ」

という、タイムショック的なお話だろうか?

 

それとも、回るお寿司屋さんで、

「あのサーモン、もう5回くらい通り過ぎたわ。表面カピカピになっているじゃない……」

という、昔の回転寿司にありがちなミイラストーリーだろうか?

 

それとも、夜のハイラル平原でコキリの剣に魔力をチャージして、集まってきた雑魚敵を「でやァァァァッ」と消し去る、リンク氏の回転切りを連発するような無双ストーリーだろうか?

回転切りは雑魚敵だったら一掃できるから、そんなお話だったら死人がたくさん出ちゃうだろうなぁ。

ジェノサイド展開は苦手だなぁ。

 

いやいや、ホラーで「回転」つったら、チェーンソーではないですかい?

きっと、レザーフェイスみたいなキラーが大暴れするゴアゴアスプラッタなお話なのよ!

きっとそうだ。
ミイラはあっても、タイムショックやゼルダの伝説なわけがない。

 

そんな予想をしながら視聴開始。

 

 

 

【あらすじ】

住み込みの家庭教師に採用されたギデンズさん(♀、もうお姉さんとはいえない年齢)は、雇い主の「全ての問題は自分で解決してくれ。絶対に私の手を煩わせてくれるなよ」という、あらゆる権限を与えられているような完全に責任を押し付けられているような言葉に不安を感じながら、田舎のばかでかいお屋敷へ向かう。

お屋敷には、雇い主の姪フローラと甥マイルスと、わずかな使用人たちが暮らしている。

フローラとマイルスの両親は事故で亡くなっちゃったみたい。あらまあ。

だから雇い主の意図は、姪と甥の面倒を見るのも、関わるのも面倒くさい、自分は都会の生活で忙しいのだ!というただそれだけ。

 

お屋敷に到着したギデンズさんは、広大な敷地、お城のようなお屋敷、そして何より美しく純真無垢なフローラとマイルスと出会い「この仕事を引き受けて良かった。フローラとマイルスまじ天使」と心の底から感激する。

 

もう本当に、そこには美しすぎる世界が広がっていて、まるでおとぎ話の世界みたいでギデンズさんが羨ましい。

ギデンズさんも「夢の世界の住人になったみたい。うふふふ」って思っていたに違いない。

 

でも、美しいものだけの世界なんて無いのである。

 

 

 

屋敷で生活するギデンズさんの周りで、不思議なことが起こっていく。

 

・学校の寮生活をしているマイルス(序盤はマイルスくんはお屋敷にはいません)が「戻ってくる」と、フローラが予言する。

・男の幽霊を目撃する。

・男だけじゃなくて、女の幽霊もいた。

 

ギデンズさんが幽霊を見かける度に、その近くで妖しく笑う子どもたちの影。

こうなってくると、子どもたちの美しさが悪魔めいて見えてくる。

 

天使のような子どもたちが抱えた秘密、そして過去にこの――じゃない、屋敷で起こった凄惨な事件を知るにつれ、ギデンズさんは、

「子どもたちは、あの男女の幽霊に取り憑かれているんだわ!私が助けてあげなくちゃ!

と、幽霊退治を開始するのだが――

 

 

 

 

 

【感想】

……と、たまには真面目にあらすじを書いてみましたよと。

本当は、はじめのテンションで、いつもみたいにゲラゲラとホラー映画鑑賞しようと思っていたのだけれど……茶化してはいけない真面目なお話でした。

 

もう、子どもたちが不敏で不敏で……

白黒映画なのですが、お屋敷も風景も本当に美しい。

カラーだったら、さぞ華やかな夢の世界が広がっていたんだろうなぁ。

子どもたちも本当に天使だった。

見た目だけじゃなくて、子どもらしい純粋さだとか時折見せる妖しさだとか、自然に表現できていて、すごいなと思った。

マイルスくんなんて、2回もあんなんよくやってくれたよ。

特に1回目はその辺のドラマの男優よりもお上手に見えました。

年齢のせいもあると思うけれど。

 

 

 

恐怖の対象は何なのか。

子どもたちが秘めたおぞましい過去。

ある一人の女性の思考回路。

 

冒頭で雇い主がギデンズさんに、

「想像力はありますか?」

と尋ねていたのだが、観ている我々にも同じことが問われている。そんな映画でした。

 

 

 

 

 

ところで、この物語は続編の『妖精たちの森』という映画が出ているそうなのです。

時系列でいうと、

『妖精たちの森』→『回転』

という、本作の直前に繋がるお話らしいです。

『妖精たちの森』では、あの兄妹がもっとすごいことをやってくれるみたいです。

観なければ!