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アナベル死霊館の人形(2014)/やさしい世界のお話

死霊館シリーズ2作目

 

正式には、死霊館シリーズアナベルシリーズに分かれていて、アナベルシリーズの1作目

もしくは、死霊館シリーズという大枠の中に死霊館シリーズとアナベルシリーズがあって……

ややこしいから、とにかく2作目ってことで。

前作『死霊館(2013)』に登場したアナベル人形についてのお話です。

といっても、前作の冒頭で相談に来ていた3人の若者のお話ではなく、彼らがアナベル人形を手に入れる前のお話です。

 

 

 

【あらすじ】

1967年、カリフォルニア州に住む若い夫婦のお話。

頼れる神父さん、優しいお隣さん夫婦、そしておなかには赤ちゃん――ミア(奥さん)は幸せイッパイだった。

ある日、人形好きのミアのためにジョン(ご主人)が、あの人形をプレゼントしてくれた。

ミアはあの人形がずっと欲しかったみたいで、傍から見たら気色悪いあのお人形に大喜び。

 

そしてその夜、事件が起こる

お隣さんちから悲鳴が聞こえ、ジョンが様子を見に行っている間にミアも、あの人形を抱いた女と男に襲われる

駆けつけた警察が男を射殺し、女は自殺

ミアはおなかを刺されたものの、母子共に命に別状はなかった。良かった。

 

出産まで自宅療養となったのだが、あの事件以来、物が勝手に動いたりして、どうも家の中の様子がおかしい

特にあの人形は、自殺を図った女が最後まで手にしていたということもあり、気持ち悪くて、ミアはジョンに捨てるように頼む。

 

そんな折、事件について説明しに警察がやってきた。

自殺した女は、お隣さんちの家出娘だった。

女は悪魔信仰をしていて、悪魔に忠誠を誓う為に、恋人と共に実の両親殺害を行ったのだという。

 

そして自殺した女の名前は――アナベル――

 

 

 

【ネタバレ感想】

 

オチとか平気で書いちゃっているので、要注意。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

妊婦さんが出てくるホラー作品だと『ローズマリーの赤ちゃん』が真っ先に思い浮かびます。

気味の悪い事が起こって誰かに相談しても、

「はいはい、マタニティブルーねww大丈夫、だーいじょうぶだからww」

って信じてもらえなかったり、軽くあしらわれちゃう。そんな印象。

でも!本作の妊婦さんはめちゃくちゃ環境に恵まれていた。

「あの家は変よ!もう帰りたくないわ!」

って訴えれば、即答で、

「もうあの家には帰らないよ。新しい場所へ引っ越そう」

なんて頼もしいお返事をしてくれる旦那様。

奥さんが「気味悪い」って言う事に対して軽視しないで、全て奥さんの身になって考えてくれる素晴らしいよくできた人

ご主人が良い人過ぎて感動して、「結婚っていいなぁ」なんて思ってしまった。

もし誰かが「最近気味の悪いことがおきているの」なんて相談してきたとしても、私はきっと、

「は?考えすぎじゃね?」

とか、これまでの自分の経験だけの価値観で判断して信じなかったり、相手の気持ちを考えないようなことを言ったりしそうだなと思って、反省した。

相手に寄り添った言動が自然にできる人って本当に尊敬する。

 

旦那様だけでなく、二人が通う教会の神父さんも親身になって考えてくれたし、途中で登場する謎のおばさんも最大の働きをしてくれた。

周りの人たち全員良い人過ぎる!

謎のおばさんに関しては絶対に悪いヤツだと思っていたよ。ごめんなさい。

『ローズマリーの赤ちゃん』を見た後なので、

「周りの連中は全員敵なんでしょ?誰も信用できない!」

って思って見始めたのに、予想は完全に裏切られた。

世の中まだまだ捨てたもんじゃないなと思った。

 

なんかハッピーエンドみたいな終わり方になっていたけど、結局あの人は悪魔に魂を取られちゃったんだよね?

それってただ死ぬよりもヤバいんじゃないのかな。

『死霊のはらわた』とかでも、

「悪魔に魂を取られたら、なんかとにかく酷いことを永久にされつづけちゃう超地獄な目に遭う

みたいな話だったし、命を賭して犠牲になった人に対して、もうちょっと心配したり、無理でも「助けよう」とかそういう姿勢を見せてもいいんじゃないかなと思った。

今まで良い人たちっぷりが強かったから、少し寂しくなった。

 

 

 


やさしさとおもいやり (絵本の時間)

死霊館(2013)/恐いお人形がたまに出てくるよ

実在するアメリカの超常現象研究家、エドワード・ウォーレンロレーヌリタ・ウォーレン(ウォーレン夫妻)の体験を元に作られたホラー映画

本作で扱われている「ペロン一家事件」は、これまで調査してきた中で、最も邪悪で恐ろしい事例とのことです。

 

 

 

 

【あらすじ】

1968年。

看護師の若い女性2人と付添いの男性1人が、ウォーレン夫妻心霊相談をしている場面から始まる。

 

「この人形には『アナベル』という7歳の女の子の霊が憑依しているんです。

女の子の霊が可哀想になって、人形に憑り付く許可を与えたんです。

そうしたら――

 

アナベルによる悪戯が酷くなっていったという。

いつの間にか動いていることから始まり、家中に気味の悪いいたずら書きをしたりと、いくらなんでもやりすぎだ。

そんなことまで許可した覚えはない。

人形を捨てても帰ってきちゃうし、恐いし、どうしたらいいの?

 

ウォーレン「そこにいるのはアナベルなんて女の子の霊じゃない――悪魔よ!」

若者「まじでか」

 

これがアナベル事件である。

 

その後、何やかんやで解決して、相談に来ていた若者たちは平和に暮らしているそうな。

 

ウォーレン夫妻は記念に……じゃなくて、「またよからぬモノが悪戯しないように保管のため、アナベル人形を自宅へ持ち帰った。

夫妻は自分たちが関わった心霊案件のキーアイテムを度々(毎回?)持ち帰り、保管しているらしい。

夫妻曰く「物に閉じ込めた状態で然るべき方法で保管しておいた方がよいということもある」とのこと。

 

アナベル事件から3年後の1971年、ロードアイランド州。

緑豊かな土地にたたずむ大屋敷に、ペロン一家(夫婦+5人姉妹+ワンコ)が引っ越してきた。

念願のマイホームを手に入れ大喜びのペロンさんだったが、引っ越しした翌日から不可解な出来事が立て続けに起こっていく。

  • 引っ越しの翌朝、愛犬が死亡
  • 奥さんの身体に謎の痣ができる
  • 家中の時計が全て夜中の3時7分で止まってしまう
  • 庭でオルゴールを拾った娘に、ローリーという見えない友達ができる
  • 治ったと思っていた娘の夢遊病再発
  • 部屋が獣臭い

気味が悪いなと思いつつも、そこまで大ごとではないので、様子をうかがっていたペロン夫妻だが、娘が霊の姿を目撃したり、奥さんが夜中に地下室へ閉じ込められて恐いことをされたりしたもんだから、いよいよガチでヤバいと気付き、ウォーレン夫妻に助けを求める。

 

ウォーレン夫妻の調査の結果、過去にこの家で何人も死人が出ていることが明かになり、特に事の発端と思われる事件がスゴかった。

最初にこの家に住んでいたのは農家の夫婦で、奥様は魔女だった。

さらに彼女は、「セイラムの魔女裁判にかけられていたメアリ・イースティの親戚」だそうな。

※感想の方に記載しますが、本作でのメアリ・イースティの取り扱いについては、私は疑問です。

魔女(奥様)は、生後数日しか経っていない自分の子どもを悪魔への生け贄として捧げようとしたところを夫に見つかり、

 

 

「この土地を奪うヤツは呪ってやるー!!

 

との言葉を残して屋敷の前の巨木で首吊り自殺をする。

犯行を目撃されてからの魔女(奥様)の行動は奇天烈すぎるが、めでたく(?)奥様は魔女奥様は悪霊へとクラスチェンジに成功した。

以降、奥様は悪霊は、この土地(屋敷)に根をはろうとする者たちを、ことごとく呪い殺していったのだろう……というウォーレン夫妻の見解である。(←今ここ)

 

こんなヤベェ相手から、ペロン一家は逃れることができるのか?

ウォーレン夫妻と悪霊との戦いが始まる……!

 

 

 

【感想 以下ネタバレ要注意】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • アナベル人形の出番が予想以上に少な過ぎてビックリした
  • オカルトミュージアムに行きたくなった
  • 作中のコレクション管理が、もう少し何とかならなかったのか
  • 目隠しかくれんぼって本格的で楽しそう!
  • 調査方法が機材をたくさん使っていて「調査」感が出ていて良かった
  • ウォーレン夫妻による「悪霊が悪さをする3段階」が興味深かった
  • エンドロールに実際の写真や新聞記事が使われていて面白かった

 

ジャケ画にも載っているし、アナベル人形の印象が強すぎて、本作でのアナベル人形の出番が予想以上に少な過ぎてビックリしました。

本作製作の時点で、次回作のフラグというか予告をしている感を強く感じました。

たまたま同日に次回作の『アナベル死霊館の人形』を見たから別に良いけど。

リアルタイムで見ていたら「今回の事件に直接関係は無さそうだけど、あの人形は何だったん?」って疑問が残りそうです。

 

 

実際のアナベル人形は、あのような見るからにおっかない見た目ではなく、普通に可愛らしいカントリードール風のお人形。(正式にはラガディアン人形)

ウォーレン夫妻が管理しているオカルトミュージアム展示されているとのこと。

……超行きたい……!

パスポートは、あと1年くらい期限が残っていたはずだ!

……と、たった1回しか使ったことのないパスポートを探そうとして、冷静に考えました。

オカルトミュージアムに展示されているものは、封印されているとしても呪い悪意ぎゅぎゅっとつまった代物です。

 

私が行ったら、絶対に殺られるわ。

 

根拠はありませんが確信はありました。

だから残念ですが、未来永劫そんな愉快な場所へ行くことはないと思います。

決して、自身の英語力が追い付いていないから、何か含みがあるような言い方をしてみた訳ではないです。

 

 

作中では、アナベル人形を含めた呪いのアイテムはウォーレン夫妻の自宅の一室に保管されていました。

普通の家の、普通のお部屋に、普通の鍵が1つかけられて。

同じ屋根の下には夫妻の愛娘が住んでいます

夫妻は心霊調査のため、家を空けることが多いみたいです。

……大丈夫なんか?

「ケースから出すな」とか「絶対に触るな」とか言っている超危険物を、よく愛娘とお留守番させていられるなぁと驚きました。

 

 

あと、かくれんぼが本格的で楽しそうだった。

(鬼が目隠しをして、隠れた子が手を叩いて場所を教える。鬼は手を叩く回数内に見付けないといけない)

引っ越ししたばかりのおうちで、目隠しかくれんぼなんてよくできるなぁと思った。

そして、お母さんと娘の2人で行った時のかくれんぼ中のアレ一番怖かった

地下室かくれんぼのパンパンも怖かったけど、全く警戒していない状況でのじわじわは、身近な感じがしていいね。

 

 

私のオカルトへの考え方は、小野不由美先生&いなだ詩穂先生『ゴーストハント』の影響をめちゃくちゃ受けているので、ベースを作って各部屋をカメラで監視したり、サーモグラフィ等の機材を使用しているウォーレン夫妻の調査方法は良いなと思った。

これぞ調査である。

テレビとかに出演している霊能力者さんも、言動生き様全てを駆使して我々平民たちに笑いを与えてくれるので、面白いから好きです。

数珠(というか、パワーストーン色が強い)をじゃらじゃら装備されている霊能力者さんとか、もう本当に最高です。おなかイッパイになれます。

霊能力者さんって、難しくて綺麗な芸名をつけている方が多いですが、どうしてなんでしょうね?

何故か中学時代を思い出します。

 

 

ウォーレン夫妻による心霊講義のシーンで語っていた「悪魔が悪さをする3段階」が興味深かった。

①出没

音を立てたり物を動かして存在を知らせる。

②攻撃

精神的に弱い人を探して攻撃する。

③憑依

弱らせた対象の身体を乗っ取る。

 

人間にしろ悪魔にしろ、仕事を進めるには順序が大事なんだなと、勉強になりました。

 

 

 

 

 

最後にーー

 

あらすじの方で少し触れた「セイラムの魔女裁判」「メアリ・イースティ」について。

本当に余談で、どうでもいいことだと思うので、以降は飛ばしていただいて構いません。

 

 

 

 

 

作中、あの家に住んでいた魔女についての調査結果で「セイラムの魔女裁判にかけられていたメアリ・イースティの親戚」だという紹介がありました。

頭を空っぽにして見ていた私は、

「ほーん、魔女っ気のある血筋ですか。恐ろしい一族だ」

と、馬鹿丸だしの感想を抱きました。

しかし、よくよく考えてみると全然違いますよね。

だって魔女裁判ですよ。

魔女裁判の被告人つったら冤罪がほとんどじゃない?

 

セイラムの魔女裁判という言葉もどこかで聞いたことがあるぞと調べてみたら、以前、

「ヤバイ事件をまとめている面白いサイトがあるよ!」

と勧められて閲覧していたサイトに取り上げられていた事件でした。

最悪の冤罪生け贄裁判です。(人によって解釈は違うかもしれないけど)

調べる暇がなかったので情報の正確さは欠けますが、メアリ・イースティは最後まで無実を主張していたはずです。(たぶん)

 

……え?

 

「魔女裁判にかけられていた女が親戚にいるよ」

なんて情報、いらなくないですか?

なくてもいい情報じゃない?

 

「親戚の中に魔女にしたてあげられて亡くなった人がいる。人間まじ許せない私が本物の魔女になったるわ!

 

とか、漫画でよくある闇墜ち設定があるならまだしも、そういう描写は一切なかった。

 

シリーズモノだから、もしかしたら続編でそういう設定が出てくるのかもしれないけど、続編の予定を発表していない作品だったり、「1章2章」とか「前編後編」とか明記していない映画は1本で完結させておけよって思う。

基本的にホラー映画は、ツッコミどころがあっても、それはそれで面白おかしくゲラゲラ見ているのですが、「実際の事件を元に作られている(ノンフィクションではない。今回はあくまで「参考に作ったよレベル」だけど)」「実際の人物の名前を出している」からには、ある程度の配慮は必要だと思う。

昔の話だし、すでに亡くなられた人だし、大丈夫だとは思うけど……大丈夫なのかな?

ああ、でも、ディアトロフ峠事件を題材にした映画なんかは、普通に被害者の××××さんが実は××××だった!なんてことになっているし、いいんかな。

でもでも私は、近代の事件を題材としていて被害者も実名で使用する作品は「大丈夫なのかな?」って思っちゃいます。

(大丈夫なのかな?って思うだけで、別に嫌悪だとかはないです。どうせ私と関係ない人たちの話なので。近しい人だったら「××さんって悪いことしたんでしょ?」とか、誤った悪評が立つのは嫌だなぁ)

 

まぁ、今回の件に関しては「大丈夫なのかな?」にプラスで「その情報は何のために出したの?」という疑問もセットなので、ごちゃごちゃ言っておりますが。。。

本当に何故メアリ・イースティの情報を出したのかがです。

 

私は上記のとおり「ヤバイ一族なのかな」という印象を持ちましたが、他の方はどうなんでしょう?

 

あ、それと、私はセイラムの魔女裁判に関しては「裁判にかけられた大半は無罪だったんだろうな。可哀想に」という見解です。

あくまで個人の見解です。

 

 

真実がどうだったのかは……

 

 

 


ゴーストハント(1) (なかよしコミックス)

【中華そば勝本】特製中華そば/人の目ってやっぱり気になっちゃう

水道橋駅近くのラーメン屋さん中華そば勝本さんへ行って来ました!

この辺はカレーは飲み物。さんや太陽のトマト麺さんなど、美味しそうなお店がたくさん並んでいて目移りしちゃいます。

 

この日、私がいただいたのはこちら。

特製中華そば¥930

 

そして、『ラーメンWalker東京2019』についていたクーポン券は「100円キャッシュバック」

「次回から使える100円券」とか渡されたらどうしようかと思ったけど、しっかり現ナマ100円硬貨をいただきました。

なのでこの日は実質830円。

 

 

 

麺は中細麺ストレートで、ツルツルしていてズルズルすすりやすかったです。

スープをいただくと、魚介の風味がふんわり広がります。

えぐみは全然なくて、甘いような優しい風味で美味しかったです。

スープに鶏と煮干を使っているとのことなので、甘く感じたのは鶏の部分かもしれないです。

しつこい味ではなく、ちょうど良い味わいで最後まで飲み干しても「しょっぱい」「喉が乾いた」とか全然感じませんでした。

チャーシューは薄目ですが柔らかくて美味しく、味玉は黄身がとろとろしていてめっちゃ良いかたさでした。

 

全席カウンター席ですが、席と席との間隔に余裕があるので、隣の人を気にせずにラーメンを楽しめます。

私は食事をしている時、他人の視線がかなり気になってしまうので、こういう席は本当にありがたいです。

 

昔の話ですが、私が小学生の頃ーー

 

 

 

今の給食はどうなのか知りませんが、当時使用していた食器は先割れスプーンでした。

家ではこんな奇妙な作りのもん使わないし。

普通に箸を使っているし。

こんなのフォークですらスプーンですらないし。

いやまじでなんなん?

こんな使いづらい道具ってありますか?

箸がいい。

箸を使わせろ。

将来こんな食器で食事する機会なんてそうそうないぞ。

箸を使わせろ。

 

 

 

箸箸箸箸箸箸!

 

と、先割れスプーンに対してあまり良い感情を抱いていませんでした。

「義務教育で学ぶことは将来的に役に立つのか」

と疑問視している人がいますが、今にして思えば学問内容以前に

「先割れスプーンなんて使いこなせるようになっても、将来役に立つことなんかない」

ってハナシでございますよ。

 

しかし、当時の私(というか、私の学校の校風)は「先生に逆らうことなどありえない」という、大人からしたら良い子ちゃんなのーみそだったので、先割れスプーンごときで革命を起こす気もありませんでした。

考えることをやめた畜生以下ののーみそです。

何も考えず、与えられた先割れスプーンを装備し、先割れスプーンスキルを上げていくだけの虚しい日々を送っていたある日、事件が起こりました。

その日の給食は、キュウリとワカメのサラダかなんかでした。

輪切りになったキュウリって、本当に取りにくいのよ。

平べったいお皿に盛られて、尚且つお皿に水分で吸着したキュウリをスプーンですくうなんて高スキルは、先割れスプーンスキルレベルのえりんこ小学生には至難の技です。

かといって、フォークの要領でキュウリを突き刺して回収しようとしても、先割れスプーンの先端は「食べ物をぶっ刺して持ち上げるには溝が足りない」という本当に微妙すぎる作りなんです。

もちろん先割れスプーンだけのせいではありません。

我が学舎で提供されている食器を使いこなせない、先割れスプーンスキルレベルが低い私が悪いのです。

 

さて、先割れスプーンスキルレベル6の私はどうしたか。

前者の「スプーンの要領ですくう」方法は、キュウリに指を添えれば簡単に解決です。

でも、私は手を使うのは嫌でした。

仕方がないので当時見ていたアニメのポケモンの話題かなんかで、班員の注意をそらしながら、ひたすらキュウリをぶっ刺して回収しようとしていた気がします。

ああ!先割れスプーンスキルレベルが7だったらこんなことにはならなかったし、レベル7ならキャタピーだってトランセルに進化できるのに!!

ようやく回収できたキュウリを口に運ぼうとした時ーー

 

 

 

ボトッ

 

「ぷっww」

 

 

 

先割れスプーンから落ちるキュウリ

 

幸いにも落ちた先は元の皿の上。

 

絶望しながら顔を上げると「だっせぇww」笑う男子(先割れスプーンスキルレベル99)。

 

……

 

 

……

 

 

……

 

 

うわああぁぁああぁあぁぁぁああぁぁああああッ!!

 

 

 

その日から、食事中は特に他人の視線が気になるようになりました。

別に、先割れスプーンスキルレベル99の男子が憎いとか、そんなことは一切思っていません。

むしろ逆の立場だったら、ゲラゲラ大笑いして3倍くらい馬鹿にしていたと思います。

出来事自体はただのきっかけです。

 

 

 

さて、ラーメンの話題からまた例のごとく脱線してしまいましたが……。

ラーメン記事を読んでいた人が、果たしてここまで読んでくださっているのでしょうか

途中で「ダラダラダラダラええかげんにせぇ!!」と、この記事から離れてしまった方が大半だと思いますが、再びラーメンの話に戻ります。

 

そんなこんなで人目を気にする私が安心してラーメンを楽しめる、このカウンター席。

しかも私が座れたのは左隣に誰もいない端の席!

元々の席の造り以上に、ラーメンに集中できる最高の席です。

 

……

 

 

……って思っていたのも束の間。

 

 

視界の隅にちらちら人の影が見えるようになりました。

 

心霊ではありません。

 

ニンゲンです。

 

店内入口付近の空いたスペースに通されて待っているお客さんです。

2mくらい離れていますが、カウンター席の真横です。

 

……

 

 

……ごめんなさい。

 

 

私を見ていないのは百も承知しておりますが、誰かの顔がこちらを向いている+常に視界の端に見えるのは……その日の精神状態にもよりますが、私は無理です。

これならカウンター席の真ん中の方がはるかによかった。

 

でも、ラーメンは美味しかったです。

入口一番近くの席じゃなければ最高です。

 

ごちそうさまでした!

 

 

 


視線がこわい (集英社新書)

 



居酒屋遊麗/棺桶に入って遊べる幽霊居酒屋さん

ハロウィンを過ぎたあたりから、世の中のホラー要素が急激に少なくなっていませんか?

 

……足りない。

 

……ああ、足りない。

 

 

 

街の装飾とかイベントとか、10月並に闇の眷族に活躍してほしいものです。

幽遊白書左京さんも、色んな妖怪が人間界に自由に行き来できたら、

「この世の中、もっと混沌として面白くなりますよ」

って言っていたし。

あーあ、境界トンネルを開けられるくらいのお金があればなー。

それには暗黒武術大会2回以上優勝しないといけない。

修行しないと!

最近寒くて必要以上にお外に出たくないから、春になったら修行しよー。

暖かいお部屋でホラーな面白いことないかなぁ?

 

…………。

 

 

 

ということで、吉祥寺駅から徒歩2~3分くらいの場所にある居酒屋遊麗さんへ行って来ました。

こちらは幽霊をコンセプトにした居酒屋さんです。

 

 

入口から席までの移動あたりが、特にお化け屋敷感が強いです。

基本的にはギャグ要素が濃いので、私も友人も「おおー!」と大はしゃぎしていたのですが、お化け屋敷が苦手な方は厳しいかもしれないです。

(席に着いてしまえばそれほど怖くはないので、入店時に一番後ろを歩けば大丈夫かも)

 

店内はスモークが焚かれていて、居心地のよい薄暗さです。

店内はあの世なので、幽霊の店員さん(可愛い・丁寧・可愛い)から、お客さんはみんな仏様と呼ばれます。

あの世に到着したばかりの上に、夏場に蚊とかの虫さんをジェノサイドしたことのある地獄行きがほぼ確の私なんぞが仏様と呼ばれるなんて、おそれ多いことでございます。

 

席に通されると、幽霊さんからあの世のルールを教えてもらいます。

幽霊さんを呼ぶ時は、カウンター席正面の障子を少し開けて、

 

 

カウンターに置かれた手首を隙間に差し入れて、おりんを鳴らします。

 

 

鈴棒は髑髏の中にあります。

 

 

 

そんなこんなであの世(店内)の様子やあの世メニューを見て楽しんでいると、お料理が運ばれてきました。

私たちが頼んだのは、幽霊界コース

 

 

 

 

 

南無ルとロシアンルーレットのちくわは写真を撮り忘れました。

 

あと、これ。

 

 

コースに入っていた名物♪スペアリブの火葬焼きです。

炎を喰ったわけではないです。

火葬後がこちら。

 

 

あと、追加メニューの目玉

 

 

この目玉(クリームチーズ)、ベリーソースとめっちゃ合っていて美味しかったです。

目玉の中に埋め込まれていた××××の食感も最高でした。

 

 

 

そしてメインイベントのリアル棺桶体験

死装束をお借りして、店内中央に設置された棺桶に入ってお写真を撮ることができます。

 

足元にこんなやつ

 

 

が、下から覗いていたので、

「てめコラ!三十路のオパンティ覗いてんじゃねぇぞ。生き返らせんぞ!!

と、声を荒げそうになりましたが、コイツを生き返らせるためにドラゴンボールを集めに行っている場合ではありません。

 

「棺桶に入る時の必須アイテム持ってきましたー!!」

 

脱脂綿を取り出し、鼻につめる私。

 

ほら、何かが漏れだすとマズイじゃん。

 

「脱脂綿をご用意された仏様は初めてです」

店員さんはそう言っていた。

表情は暗かったのでよくわからなかった。

でもね、確かに実際に用意したのは私だけど、棺桶に入れるという話をしたときに、

「脱脂綿つめないとね!」

ってはじめに言ったのは友人だから。

天才だと思う。

友人の発想力を誉めた上で、私の行動力を誉めていただきたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つめ方がアカンなぁ。

鼻から飛び出ちゃってる。鼻血処置かよ。

ぎっしりつめたから、鼻がパンパンになってる。

こんなヤツが棺桶に入っていたら笑いが絶えない愉快な葬式になりますね。

 

 

 

お店の雰囲気も良いし、店員さんの対応もすごく良かったから(予約確認の電話応対の段階で好印象でした)、是非また遊びに行きたいです。

 

そんなこんなで、あの世から帰って来て、こうしてブログをしたためている次第です。

 

 

 

伊達にあの世は見てねぇぜ!!

 

一度、正式に言ってみたかったセリフが、ようやく言えました。

 

 

 


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