早く夏にならないかなー。
お化け屋敷の新作、はよ出ないかなー。
どこかにお化け屋敷ないかなー?
――VRのお化け屋敷が渋谷にあるらしい。
そんな情報を友人からもらい、さっそく行って来ました。
魔法じかけのVRテーマパークTYFFONIUM(ティフォニウム)――
ホームページを拝見すると、未来の施設みたいなオシャレな空間っぽかったので、そんな場所を探して渋谷をウロウロしていたのですが見当たらず。
ようやくTIFFONIUMの名前を見つけたのは、渋谷の街中の雑居ビルでした。
最近はパッと見、何の変哲も無い建物の中がどえらいことになっているってお店多いですよね。大好物です。
何分……何十分待ちかなぁ。
期待と不安を胸に、エレベーターで受付階へ向かい、扉が開くと……全然ニンゲンがいない。
受付の係の人はいるんだけど、お客さんが全然いない。
今日は土曜日よ?
いつも期間限定や新作のお化け屋敷ばかり行っていたので、お化け屋敷というものは混み混みしていると思っていました。
これから入るお化け屋敷よりも、お客さんが全然いない事の方が恐かった。
お化け屋敷はともかくVRって、パリピやらリア充やらがこぞって押し寄せているイメージがあったから、ビックリしました。
受付を済ませて、荷物をロッカーに預けて案内されたお部屋は、貸し店舗の内見かってくらい何にも無い広いお部屋。
そんなお部屋の真ん中に、二人分のVR装備が置かれていた。
機材がつまったリュック・ゴーグル・ヘッドホンを手際よく装着してもらう。
さて、そんなVRお化け屋敷の様子はというと……
ゴーグルを通して広がる世界は、古びた洋館の廊下。
石の壁の作りだとか、窓を打つ雨だとか、綺麗なんだけど綺麗過ぎる。
どうしてもCG感は残ってしまうので、現実のお化け屋敷の様なリアル感だとか、肌で感じるような何かの気配とかは感じませんでした。
現実のお化け屋敷だと、
「あそこの暗闇の奥に何かが潜んでいるんじゃないか?」
というドキドキがあるのですが、VRだと見えているものが全てなので、何かが飛び出してきたとしても映画とかゲームと同じような映像レベルの恐さです。
確かにリアル感はそんなに無いけれど、VRだからこその味わいもありました。
目の前に広がる世界は、まんまゲームの世界なんです!
CG感がある=ゲームの世界です。
全体的な雰囲気がバイオとかサイレントヒルっぽくて、あんな世界に足を踏み入れてしまったような感覚です。
誰しも一度はゲームの世界に入ってみたいと思いますよね!?
まじであれですわ。
ゲームだと主人公は大抵ライフルだとかナイフだとか火かき棒(ネイルハンマーでも可)だとかを装備していますが、私が装備している物はと言うと、友人と離れ離れにならないようにお互いにぎにぎしているリングと、魔法のランタン。
ランタンは、
「怪しい場所があったら照らしてみてください。……何がが起こるかもしれません」
とか言われたもんだから、あらゆる所を照らしていました。
特に照らしていたのは、飛び出てきたクリーチャー。
「おうおう、何だコノヤロー」
とか言いながらクリーチャーに頻繁に腕を伸ばす私。
現実のお化け屋敷だったら「お触り禁止!ここはそういうお店ではありません!」って怒られちゃうけど、クリーチャーの頭部をランタンが貫通しても、大丈夫だった。優しい世界。
もうね、これまでのお化け屋敷の中で1番安心感がありました。
いつものお化け屋敷だと、心配だらけなんですよね。
- 内装を観察しすぎて「立ち止まるんじゃねえ。はよ進め」って怒られるんじゃないか心配
- 足元が見えないから何かにつまずくんじゃないか、転ぶんじゃないか心配
- ルートを間違えるんじゃないか心配(過去に2回くらい、裏方の物置部屋みたいな部屋の扉を開けてしまった)
- 一緒にいる友人やナニカを踏んづけてしまったり体当たりしてしまわないか心配
- 電源をオフっているスマホが何かの拍子で鳴り出すんじゃないか心配
- お化けさんの頑張りを無にする態度をとっているので、お化けさんが嫌な思いをしていないか心配
- 恐くてウンコ漏らさないか心配(お化け屋敷への挨拶のように、友人に毎回言っている気がする……)
とかとか心配だらけなんですが、VRの場合ほぼ全て解消されていました。
- 事前に「20分以内にゴールまで辿り着けなかったらゲームオーバー」と言われているので、時間内であれば観察し放題
- 段差も何も無い広いお部屋にいるということがわかっている
- ルートは足元のキラキラ(オシャレ!)でわかる
- 荷物は全てロッカーなので、泥棒の心配だけ
- 全て映像なので、誰かを傷付ける心配がない!
- しまった!またトイレに行くの忘れた!
絶対的な安心感がはんぱない。
ただ、ヘッドホンも着けているので、友人との連携が取りづらかったです。
「友よ、聞こえるー?進んでよいー?」
とか、デカい声で会話する様はかなりまぬけだったであろう。
「きっと、私たちの様子は、さっきVRを装着してくれた人たちに監視されているんだろうなあ」
とか、時折我に返ったりしたのですが、相変わらず今回もいつもの調子で色々と感想を漏らしていました。
「おおー!」とか「すげー!」とか、馬鹿の一つ覚えみたいなセリフが多かった。
そんなCORRIDORの「極力ネタバレを控えた『あくまで個人の感想です』な当人にしかわからないであろう意味不明なお化け屋敷レポート」は……
お屋敷じゃー!すげー!綺麗ぃぃぃ!
お、おまいはサイレントヒルの……くらえランタン!
壁からどーん!めりめり、ぐちゃぐちゃ、くぱぁ
「ぶーん」ギャアアァァッ!
デカいのキターー(゚∀゚)ーー!おかし(押さない駆けない死なない)を遵守して逃げろー!
とかとか。
途中からお化け屋敷というよりもRPG感が増していました。
ルート通りに進んで行き止まりになっちゃって、ランタンをぶんぶん振り回して後ろを振り返ってみたら、中ボスがこちらに向かって頑張っている姿が見えて「おまい、来てたんか……気付かなくてスマン」って少しだけ悲しんだり、
借金取りみたいな人が捕獲される様をゲラゲラ笑ったり、
進撃の巨人展開に突入して「背中の重い装備は新種の立体機動装置だったのね!」って興奮したり……
楽しかったです!
そして最後に流れたエンドロールを見て、私は恐ろしい事実に気付くのだった。
え「友よ……エンドロールの文字、めっちゃピンボケしてたんだけど……」
友「え?ハッキリ読めなかった?」
え「……なあ、内装とかクリーチャーとか、全体的にピンボケしてたよね?」
友「してないよ……」
……最初の装備直後にスタッフさんが、装備具合とか色々と確認してくれるので、「VRの映像はこんなもんか」とか決して思わず、変だなと思うことがあれば、すぐに伝えましょう。
以上です。
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