血バサミ女の観覧車

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お化け屋敷ってさ、常に監視カメラで見守られていて、安全が確保された状態だから、まだ恐くないんだよね。

 

「幽霊よりも人間の方が恐い」

って、よく言うじゃないですか。

 

それを言っている人が、はたして比較対象の幽霊から恐いことをされた経験があるのかどうかは微妙なところだけれど、まぁ、どちらの恐さレベルが高いかは置いておいて、確率論だで考えると人間の方が恐いってなるよね。

 

私も今のところ、人間から恐い目に遭わされることの方が多かったから、人間の方が恐い。

 

 

 

JK時代に、とある山奥の廃墟に行った時も、

「お化けが出たらどうしよう。きゃー」

っていうよりも、

「変な人間が住み着いていたらどうしよう!やべぇ奴が潜んでいたらどうしよう!」

と、左手に懐中電灯、右手に石を詰めた袋(いざとなったら振り回して打撃攻撃、いざとなったら中身の石を投げつけて遠距離攻撃)を装備していたくらいには、人間が恐い。

 

 

 

でも、恐怖の対象を並べられた時、一番恐いのはやっぱり――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【血バサミ女の観覧車/ストーリー】

 

「観覧車の中で手を繋いだ二人は、永遠に結ばれる」

 

んなわけあるかい!

とツッコミをいれたくなるようなジンクスを信じてしまった、とある女性がいたそうな。

 

……念のために言っておくけれど、私ではない。はんっ!

……でも、そういうロマンチックなことを鼻で笑うなんて、やさぐれちゃっているよね。
そう考えると、そんなジンクスを信じているこの女性は、女子力が高いというか乙女というか、少女マンガのヒロインみたいだ。

私に足りないのはそういう乙女心だ。

見習わなければなりませんわ!

 

で、そんな少女マンガのヒロインには、好きな人がいたのでございましてよ。

うーわー!まじで少女マンガ的展開じゃん!wktkおほほほ

 

でも、その思いはヒロインちゃんの一方通行。

ヒロインちゃんはどうしたかというと――

 

ハサミで男を脅して、男を無理矢理観覧車に連れ込み、

♀「手、繋いで★(///ω///)♪キュルンッ」

♂「無理無理無理無理!MURIーー!」

♀「んもう!仕方ないわね!こうしちゃうんだから!プンスカ」

ハサミで男の首チョキーン★

♂「ぎゃああぁぁっ助けでェェェッ」

男が伸ばした手をとるヒロイン

♀「これで私たちは永遠に一緒だよ★」

ヒロイン自殺――

 

 

 

いやぁ、マンガのヒロインとかって、行動力あるよねー。見習わないとねー。

 

 

 

……やっぱり私には乙女心ワカランから、言わせてもらうと……

 

ハサミだけでよく成功できたな。

ハサミだけの脅しによく屈したな。

 

拳銃とか爆弾だったら従うしかないだろうけど、ハサミごとき振りきれるでしょうに。

観覧車に乗る直前に係りの人に助けを求めることもできたでしょうに。

男の方、弱すぎ。

……ああ、そうか。

ハサミはハサミでも、鋼金暗器三之型だったんだね。なら仕方がない。

でも、あの魔道具はすでにこの世には無いはずだが……。

 

 

 

で、このお話には続きがある。

この事件以来、観覧車に乗る人は「お邪魔虫めっ★」と、呪い殺されるという――

 

まじでか!

そんな血バサミ女の観覧車に、乗って参りました。

お化け屋敷巡り第2弾です。

あのお台場の観覧車が夜間限定でホラー仕様に変わっていました。

観覧車のお化け屋敷なんて斬新だね!

 

逃げ場の無い狭い空間。

映像とヘッドフォンから聞こえてくる音声の恐怖。

だから今回は脅かし役の人お化けさんは出てきません。

私は今回のお化け屋敷、行く前から今まで以上に恐怖を感じていました。

 

脅かし役のお化けさんも出てこないし、映像と音声だけじゃん。

恐がることなんてなくない?

……恐いですとも。

だって、あの空間で逃げ場がないんだよ?

 

お化けよりも、

 

 

 

人間よりも、

 

 

 

私は――

 

 

 

 

 

地震が恐い!

 

 

 

もし、あの閉鎖空間で地震なんかに見舞われたらと考えると……ただただ恐怖でしかない!

お化け屋敷関係なく、観覧車が恐い!

いや、観覧車自体は恐くない。

あの震災前には普通に乗っていた。

真夏のサマーランドの観覧車を、汗ダラダラで死にかけながらも乗っていた。

観覧車が恐いのではない。

地震が恐いのだ!

 

一番恐いのは、お化けでも人間でもない。

自然が一番恐ろしいのだ。

 

 

 

今回の挑戦を前にして、改めて考えさせられました。

 

そんなメンタルだったので、来るか来ないかわからない自然災害を恐れてガクブルしていました。

 

でも、乗ってみたらそんなことなんか全然気にならず、忘れちゃうほど楽しかった。

 

まず、内装が世界観溢れていて良かった。

うん。病んでる病んでる。

 

あと、ヘッドフォンから聞こえてくる怨霊の音量がデカめなのも良かった。

骨伝導で座席が振動しているのか、元々座席が振動しているのかわからないけれど、とにかく尻がざわざわしたよ。

 

で、今回の感想は……

 

 

 

うわーお!気持ち悪い観覧車だなぁ!おおー!窓に!窓に!!すげぇぇ!……男弱すぎwwなんかお尻と耳が(振動で)くすぐったい。チョキーン★って、マギー審司みたい!……え?……どゆこと?まじで?ええええっ!ウソ!?やだやだ!無理でしょ!?……あー、もう無理。あきらめた。……え!?友よ、まじでか!すげぇぇッ!!友よありがとう!おかげで助かった!本当にありがとおおォォッ!!

 

 

 

友のおかげで良い気持ちで観覧車を降りることができました。

本当にありがとう。

 

今回ばかりは絶対にネタバレしたくないし、何より私と同じ苦しみを是非とも味わってほしいので、よくわからないまま終わりにします。

 

 

この観覧車は、窓に映る映像だとかに目がいきがちで、夜景だとか色々と見るべきところを見逃してしまいました。

観覧車に乗ったら、色んなところを見た方が良いなぁと思いました

 

 

 


黒い遊園地 (光文社文庫)

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