ベランダ菜園/ジェノサイド短冊

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しばらくベランダ記事を放置しておりましたが、のんびり続けております。

 

そののんびりした行動が、仇となりました。

 

 

 

チャービルさんに、奴らが来やがりました。

 

アブラムシ

 

ブチブチ指で潰すのも面倒くさい。

 

収穫した時に何度水洗いしてもなかなか離れてくれないから、いっそのことアイツらごと喰っちまってもよくね?

とか、そんな名案が一瞬浮かんだけれど、植物様の成長にとっては何の解決にもならない。

 

というか、それ以前に私のベランダで何好き勝手やってくれているんだよ。

ここはベランダの支配者として、ヤツ等に制裁を与えねば!

 

まずは牛乳スプレー、おりゃああぁぁッ!

牛乳の膜がアブラムシの気孔を塞いで窒息死させるんだって。

死ねええぇぇいッ!

 

牛乳が乾くまで室内に避難して……

そろそろ頃合いかな?とベランダへ。

うぅ……。牛乳臭い。ヴォェェエエッ

 

ベランダからガマガエルのような鳴き声が聞こえる家があったら、きっとそこが私の家です。

 

 

 

そして仕上げはこれ。

 

そろそろ七夕だし、ちょうど良い★

 

 

 

最後の最後は神頼みかよ!

とお思いだろうが、よく見たまえ。

これはただの短冊ではない。

黄色のガムテープだ!うはははは!

アブラムシは黄色いモノに寄ってくるんだって。

こっちにおびき寄せて、一網打尽だ!わははは!

短冊型の兵器――ジェノサイド短冊だ!

 

本当は笹を用意したかったのだけど、どこにも売っていなかったので、短冊だけ。

正直、笹が売られていたとしても、これだけのために買うのももったいない。

そんなもんにお金を使うのなら、ダイエーで売られていたハエトリソウを買った方が面白そうだ。

 

……それに、我が家は笹の葉さらさら禁止令が出ているからなぁ。

 

それは、二十数年前に我が家で起きた、ある事件のせいである。

その事件自体は私が寝ている間に全て闇に葬られたので、直接は知らないのだが、後から話を聞いただけでも「笹の葉さらさら禁止令」に大賛成するほど恐ろしい事件だった。

 

 

 

※今の笹の葉事情はわからないので、現在はこんなことにはならないかもしれないです。

 

 

★☆★☆★☆★☆★☆

 

 

 

天井まで届くほどの長い笹。

 

玄関内の傘立てに突っ込まれた笹には、折り紙で作った網飾り、提灯、わっかつづりらが色とりどりの賑わいを見せている。

そして家族の願いをのせた短冊も。

 

当時、どんな願い事を書いたかは覚えていないが、どうせ「筋斗雲に乗りたい」とかそんなことを書いていたに違いない。

少なくとも、生き物の死を五・七・五にのせて願うなどという馬鹿げたことはしていないはずだ。

 

金ピカの折り紙の取り合いをしたり、

各々が作ったわっかつづりを繋げて歓喜したり、

結局長くなりすぎて「これじゃパーティーじゃん」とちょうど良い長さに解体したり……
楽しく飾りつけをしている時には、あのような悲劇が訪れるなど夢にも思っていなかっただろう。

 

――夜中。

 

トイレに立とうと目覚めた母。

 

2階の寝室から階段を降りる。

 

階下へ降り、玄関に飾られた笹にちらりと目を向けた母は「何かが先ほどと違う」という異変を感じたらしい。

 

目覚めてすぐの慣れぬ視界、暗い玄関、ぼんやりとした笹のシルエット。

そこに、何かが見えた。

いや、見えている。

七夕飾りに紛れ漂う黒い小さな影。

それも、たくさん。

 

 

 

こんな所にも飾り付けなんてしたかしら?などと呑気なことを考えながら、母は玄関の電気を点けた。

 

 

 

それは漂っていたのではなく、ぶら下がっていた。

 

 

 

 

 

小さな芋虫が至るところから糸を垂らしていた。

 

 

 

 

 

ぎゃああああぁぁぁっ!

 

その話を聞いた私は悲鳴を上げた。

 

何で!何でよ!?

何で虫が家の中に!

 

いもむしは、笹からぶら下がっているだけではなく、玄関前の廊下の壁へも進軍していた。

 

玄関周辺の家内を、殺虫剤とティッシュ箱を抱えてジェノサイダーと化した母によると、イモイモたちは笹の葉の「くるん」と丸まった所に潜んでいたようだ。

 

それ以降、我が家に笹が飾られることはなくなった。

 

今の笹は消毒とか徹底しているかもしれないけど、怖くて屋内なんかに置いておけない。

 

というか、何で屋内なんかに飾っていたんだ。ばかちんが。

 

 

 

で、

植物へのアブラムシ被害縮小の願いを込めたガムテープ短冊だけれど、よくよく見たら、粘着面の色はそんなに黄色黄色していなかった。

まぁ、そうだよね。

粘着面まで色付けなんて、普通はしないよね。

ましてや100均のガムテだし……。

 

 

 

……。

 

 

 

 

 

 


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