映画を観ましたよ記録4作目です。
はて「2」とな?
無印版をご存知ではない方のために、『死霊のはらわた(1981)』をザックリ説明。
【以下、ネタバレを含みます】
山奥の小屋にやって来た若者5人が、小屋に隠されし黒の教科書を見付けてしまい、悲劇が始まる。
クックックッ……邪気眼を持たぬ彼らには、黒の教科書を読むことすらできぬから、本来ならば何の問題もなかったのだがな。
黒の教科書を解読したテープレコーダーさえ再生しなければ、楽しい休暇を過ごせたはずだったのに、あわれな奴らめ。
「呪文」により、封印されし死霊が復活し仲間を次々と襲い、その身体を奪っていく。
「くっ!俺も邪気眼が使えればこんなことには……クソッ!」
「そうだ!邪気眼がないならチェーンソーを使えば良いじゃないか!おりゃーー!」
そんな話だった気がする。
まあ、だいたい合っているはずだ。
【そして2のあらすじ】
2とはいっても、前作との繋がりは無い。
というか、リメイクっぽい。
「黒の教科書」によって死霊が復活して、わーわー大騒ぎするという設定は健在。
彼女とドライブデート中、山奥の空き家を偶然見付けたアッシュは、今夜はそこでイチャイチャすることに。
そして見付けてしまう黒の教科書とテープレコーダー。
安定のテープレコーダー再生と死霊の復活。
彼女が死霊に取り付かれ、
アッシュもじわじわ取り付かれ、
右腕を完全に持っていかれたみたいなので切断し、
死霊と仲良くゲラゲラ笑っていると、新たな人間がやってきて、みんなで協力したり協力しなかったりしながら死霊と戦うよー!
「Groovy!ヒャッハーー!」
という、笑いが耐えないホラーコメディです。
【感想】
これまで100本近くのホラー映画を観てきたけれど、ここまで笑かしてくれた映画は初めてです。
登場人物全員、行動がキテレツすぎる。
- 死霊に取りつかれた彼女に襲われて早々に、何の躊躇もなく斧で彼女の首を吹っ飛ばす。その後すぐに彼女のお墓(十字架付き)をこしらえる。
- 最初は何の躊躇もなく彼女を殺したくせに、再度襲われたときに「彼女を殺るなんて……」と、今さらマトモな人間なんですアピール演技をする。
- とにかくアッシュが激しすぎる。ばんばんお皿を頭でかち割る隠し芸には、笑いが込み上げてくる。
- そして死霊たちと大笑いのコーラス。もちろん観ているこちらも参戦となる。
- 後からやってくる男の人。その彼女がいなくなっちゃって「一緒に探しに行くぞ」と、猟銃向けて脅してくる。ひとりで行けよ。
- ろくに相手を確認せずに、近付く者全てを、でかい杭(真っ黒でドクロのついた中々の厨二仕様)でぶっ刺そうとするパニック女。
- そのパニックぶりは凄まじく、人がドアの間に挟まれているのに、何度もバンバン閉じようとする。ひどい。
- そして⑥の杭で刺された男。「あの部屋にあった斧で奴らをぶっ殺してやる!だから、(刺さったままの)杭を抜いてくれ!そして俺を運んでくれ!」いやいや、抜いたら失血死しちゃうよ!
- そして衝撃のラスト!
等々、言い出したらキリがないくらい激しくてツッコミどころ満載で面白い。
そして最大の爆笑ポイントが、主人公アッシュ――
切断した右腕にチェーンソーをくくりつけ、左手に猟銃を持ってかっこつけてくるくる回してからの、
「Groovy(いかすぜ)!」
なんというヒーローを爆誕させやがるww
アッシュがヒーローすぎて面白い。
そういえば唯一マトモな女がいたような気がするけれど、後から合流してくるホラー映画にありがちな「DQN臭をぷんぷんさせて現れたおねーちゃん」が、マトモって……斬新だ。
「とんでもない爆笑作品だ」という噂は聞いていたんですよ。
アッシュがチェーンソー装着して大暴れするヤンチャストーリーだと。
まさかここまで笑いの耐えないホラーだとは思いませんでした。
しばらくの間、
“Groovy!”
を乱用しそうです。
あと、血飛沫で電球が染められて、お部屋が赤い照明で照らされるシーンは良いなと思いました。
他のスプラッタ作品でもありそうだけど、お部屋が赤い照明で染まるというのは、あんまり無かった(気付かなかったのかも)演出だと思います。
最後に、念のために断っておくと、死霊のはらわたシリーズは邪気眼とは一切関係ありません。
ヤバい本が登場するだけで、上記はあくまで私のイメージです。
本当に本当に、邪気眼とも黒の教科書ともあの機関とも、一切関係はありません。
……おっと、誰か来たようだ。
こんな時間に誰だろう。
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