吸血鬼ドラキュラ(1958)/吸血鬼って食後に口周りを拭かないのかよ。汚いなあ。

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映画を観たよという話です。

 

 

 

 

 

電車のドアによく貼られている某学習塾の広告。

 

塾と何の関係があるのかよくわからないが、ひたすら色んなコスプレ(ヤマトタケルノミコト推しのようだ)をしている人が写っている。

あと、プリン率も多い。

最近ではピコ太郎さんを彷彿させるコスプレもやっていらっしゃった。

どれも面白い表情をしている。

 

初めて見付けたときは、

「くだらんことを……」

と思っていたのだが、何のコスプレをしているのだろうかと、気付くと目で追っていた。

何のコスプレをしているのか横に名前が書いてあるので、ちょっとした図鑑気分で

「こんなマイナーなのもやっちゃうのかww」

と、いつの間にか楽しんでいた。

 

しかし、1つだけ解せない……許せないものがある。

それは、真っ黒なマントを羽織り、ステッキを片手に持ったジェントルマン的な出で立ち。

相変わらずふざけた表情をしている。

その横に書かれた名前は、

ドラキュラ男爵

 

いやいや、ドラキュラは男爵じゃなくて伯爵でしょうよ。

爵位が2つも降格しているではないか。

 

もしかして、オリジナルのキャラクターなのかな?

だったらいちいちケチを付けるのは良くないけれど。

でも、ドラキュラっていったら、伯爵でしょう。

怪物くんのドラキュラでさえ伯爵なのに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて……

 

前述なんかほとんど関係ないのだけれど、『吸血鬼ドラキュラ(1958)』を観ました。

ブラム・ストーカー原作です。

 

原作は小学生の頃、学校の図書館にあったものを読んだことがあります。

児童向けに編集されていたので、だいぶ簡略化されていたと思います。

 

当時、

「作者ストーカーだって!ストーカーが書いた本だー!」

と、クラスメイトと茶化して騒いだのは良い思い出です。

子どもって、名前をオモチャにするの大好きですよね。

どうやら私はそういった部分が、あれからたいして変わっていないようですが。

 

小学生の頃に読んだだけなので、どんな物語だったのか記憶は曖昧です。

 

山奥のお城に行って、ドラキュラに会って逃げてきて、仲間と一緒にリターンマッチで万々歳。

 

それくらいの記憶しかないです。

同じシリーズの児童書で『フランケンシュタイン』も読んだのですが、そっちの方は結構記憶に残っているんですよね。

 

「ドラキュラに会って逃げてきて――」

の部分は、その後高校生の頃に観た『吸血鬼ノスフェラトゥ(1922)』のイメージが強いのかもしれないです。

 

 

 

では、簡単なあらすじを。

あらすじと一緒に感想もちょいちょい入れているので、かなり読みづらい文章だと思います。

 

小学生の頃、先生は、

「感想文の『あらすじ』にはまだ感想を書いてはいけないよ。『あらすじ』と『感想』は分けて書くように」

とおっしゃっていましたね。

でも、前にも言いましたが、読書感想文は全てゴーストライターに任せていたえりんこは、そんなことなんか知ったこっちゃないのです。

 

 

 

 

 

【あらすじ】

山奥のお城にやってきたジョナサン。

道程が大変だったことをモノローグでぼやきながら登場する。

馬車に乗せてもらって来たのだが、

「ここから先には行きたくない」

と途中で降ろされてしまったのだ。

目的地を告げずに来たのかよ。

それとも馬主が「○○までしか行かないよ」とか事前に言わなかったのか。

タクシーでもあり得そうな案件なので、知らない土地では目的地をしっかりと言うようにしようと思ったよ。

 

やっとこさジョナサンがお城に着くと、誰もいない。

代りに夕食の準備だけがしてあった。

ドラキュラ伯爵のお手紙付きで。

「わけあってお出迎えできなくてごめんね。夕食を用意しておいたから食べていてね」

ジョナサンは用意された席に着くが、食事には手を付けず、日記を書くために分厚い手帳を広げる。

わざとかと思うほど雑にお皿をどけるので、パンの乗ったお皿が床に落ちてしまう。

パンは丸くて固そうだったので、3秒以内に拾ってフーフーすればセーフっぽい。

ジョナサン!急げ!

早くしないと3秒ルールが……!

と、手に汗握りハラハラしているこちらのことなど気にもせず、ゆったりとした動作でお皿を拾いに行くジョナサン。

そこへ現れた、胸の谷間がよく見える服をお召しになられたおっぱい女。

おっぱい美女だったかどうかは覚えていない。

おっぱい(というか、変な服)に目がいってしまったから。

女の私でもガン見してしまうのに、ジョナサンはおっぱいなどに視線を向けず、澄ました態度である。

これがジェントルマンというものか。

 

おっぱい女もそう思ったのか、ジョナサンにこんなことを言う。

 

「私を助けて。ここに囚われているの」

 

RPG的な展開だか、この女は怪しい。

RPGとかで囚われている女は、もっとガードが堅そうな服を着ている。

あんな、叶姉妹が好んで着そうな服を着ているようなヤツが、この展開で良いヤツなわけがない。

あくまで、この展開での話であって、あんな服を着ている人が「良い人ではない」ということではないよ。

叶姉妹は好きです。エレガントな女性は憧れます。

私とジョナサンが疑いの目を向けていると、おっぱいはすぐに立ち去ってしまう。

城の主、ドラキュラ伯爵が現れたからである。

 

「やあ、よく来たね」

 

ドラキュラ伯爵はジョナサンを彼のお部屋へ案内する。

ジョナサンは住み込みの司書としてドラキュラ伯爵に雇われたらしい。

へー。そんなもん、このお城に必要なのかなあ。

 

住み込みだから、しばらく家族や友人とは会えない。

だからかジョナサンは写真立てを持ってきていた。

これで寂しくないね(^_-)≡★

 

ドラキュラ伯爵「この子だあれ?」

ジョナサン「婚約者っすww」

ドラキュラ伯爵「……チャーミング……いやまじでチャーミングだ」

 

大事なことらしく、二度もチャーミングって言ったよこの人。

ドラキュラ伯爵が部屋から出ていくと、ジョナサンは日記を書き始める。

ジョナサン「司書としてこの城に潜入することができた。しかし私にはやるべきことがある。ドラキュラ伯爵を……あの吸血鬼を葬り去るのだ!ふはははははっ!

その後、我らが吸血鬼ハンター、ヘルシング教授が登場したりするよ。

 

 

 

【以下、ネタバレ含む感想です】

 

 

 

まず、良かったところを簡潔に。

 

・ヘルシング教授がカッコ良かった。

・ドラキュラ伯爵もカッコ良かった。

・吸血鬼に噛まれてしまった女性の診察をしたお医者さんが「私は貧血性の病だと思いますが……他の医者にも見せた方が良いかもしれませんな」と、セカンドオピニオンを勧めていて、良いお医者様だなと思った。

・ヘルシング教授の無能っぷりが面白かった。

・ラストバトル直前、ドラキュラ城へ向かう2つの馬車の被害に遭ったおじさんが面白かった。

 

ヘルシング教授って名前からして、地獄からの使者のように恐ろしい人なのかと思っていた。

吸血鬼を捕まえては、

「お前をこれから料理してやんよ。助けを呼んでも無駄だぜ。ヒッヒッヒッ」

と、ゴアゴアな殺戮を行っているイメージがあった。

 

でも、綴りは「Helsing」で、「hell」なんて入っていない。

細身で物腰の良い紳士でした。

 

でも、ヘルシング教授は、思いのほか無能でした。

アーサーという人の奥さんがドラキュラ伯爵にカミカミされちゃって、

「ドラキュラ伯爵を誘きだそう!奥さんの部屋の窓は2つですね」

と、窓が見えるお外で張り込みをする。

 

しかし、ドラキュラ伯爵は考えます。

 

ドラキュラ伯爵「窓が見張られているなら、ドアから入ればいいじゃない」

 

……もしかすると、そんなこと考えてもいなかったのかもしれません。

 

ドラキュラ伯爵「今夜はドアから入ったろ」

 

翌朝の結果は想像通り。

奥さんは命こそ助かったものの、輸血をしないと危険な状態。

ヘルシング教授、何やってんのよ。

 

それと、最初にドラキュラ城に潜入したジョナサンは、結局首を噛まれてしまうのだけれど……

噛まれた場所がおかしい。

 

普通、首筋に噛みついて血を吸う場合って、こんな感じだよね?

 

 

※本作とは全く関係ないお二人です。

こんな風に、首の生えている角度から垂直に近い位置だよね?

でも、ジョナサンの傷痕はこうでした。

 

 

えっ?

どうやって噛んだの!?

すごくない?

 

だから、ジョナサンをカミカミしたのは、作中に登場した人型の吸血鬼ではなく、別の吸血鬼だと思うのです。

 

えりんこ「真犯人は別にいるのです!裁判長!!少なくとも人型の吸血鬼が、あのような傷痕を残すことはないと思われます!よって、私は被疑者の無罪を主張します!」

検事「意義ありッ!裁判長、えりんこ弁護人は重大な事実を見落としています。……いや、目をそらしていると言った方が正しいのかな?」

えりんこ「何だと!」

検事「まだわからないのかね?……誰がどう考えても、演出上のミスだろう」

えりんこ「馬鹿な!『吸血鬼ドラキュラ』は『ホラー映画史上屈指の傑作』と唱われた作品だぞ!ウィキペディアにもそう書いてあったんだ。
噛む位置が生物の顎では不可能だなんてアホみたいなミスがあるなど――」

検事「はあん。つまり『最高傑作に初歩的なミスなどあってはならない』という個人の願望が、君の説の理由というわけか。裁判長、弁護人は本件に私情を持ち込んでいます。弁護人は明らかに馬鹿です。馬鹿が極まっています!」

えりんこ「ぐぬぬぬ……おのれ……」

検事「このテの作品の粗探しをし、糾弾するなどナンセンスですよ……フッ( ´,_ゝ`)」

 

怒られちゃった。

 

検事「それと、弁護人が提出したイラストですが……。あんなペン入れもしていない落書きをアップするだなんて――
伊藤先生とそのファンの皆さんに謝ってください。とりあえず、謝りなさい」

 

 

 

上手とは言えない落書きを晒して、誠に申し訳ございませんでした。

今度はもっと上手に描きます。

 

 

 

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